カテゴリ

筆者アイコン

在宅介護と災害への備えについて、
やさしく実用的な情報を発信中。

テスト表示123

介護・防災・終活をやさしく伝えるさっちんとチャット先生の筆者アイコン

介護福祉士として13年。防災や終活にも関心あり。
在宅ワークを目指して、パソコン奮闘中の「さっちん」です!
AIナビゲーターのチャット先生と一緒に、
暮らしや手続きの“わかりにくい”を“わかる”に変えていきます。

「とらみてーるむ」は、スペイン語の 「tramitar(トラミール)」=手続きする という言葉をもとに作った名前です。
制度のことも、暮らしの中のやり方も、“人生の手続き”としてわかりやすくお届けしていきます

プロフィールを見る

最近の投稿

災害時のトイレ支援|寝たきり・認知症の人を守る実践ガイド

この記事は「避難生活での暮らし」と「尊厳」を守るサイトです。
今回は「災害時のトイレ支援」について解説します。

※免責とご注意
本記事は公式情報をもとに、執筆者の経験や調査を加えてまとめています。法制度・サービス・仕様などは変更される場合があります。必ず最新の公式情報をご確認ください。

災害時、食料や水と同じくらい深刻なのが「トイレの問題」です。
特に寝たきりや認知症の人がいる家庭では、排泄環境の悪化が健康や尊厳に直結します。
避難所でも在宅避難でも「行列」「不衛生」「プライバシーの欠如」といった課題に直面するため、
事前の準備と周囲の理解が欠かせません。


災害時、介護が必要な人の「トイレ問題」にどう備えるか

災害時、避難所や在宅避難では「トイレに行きにくい」不安から、水分をとることを控えてしまう人が少なくありません。
特に高齢者や介護が必要な方にとっては、水分を我慢すること自体が健康リスクになります。

  • 脱水症状
  • 便秘や尿路感染症
  • 深部静脈血栓症・肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)
  • 慢性疾患の悪化

こうしたリスクは「トイレ環境が不衛生」「長時間並ばなければならない」状況から生じるものです。
だからこそ、**「水は我慢しないで飲める環境をどう作るか」**が、災害時トイレ支援の大切な視点となります。

断水や停電で水洗トイレが使えない、避難所で仮設トイレに行列ができる…。
介護が必要な人にとって、これらは「待つ」ことや「我慢する」ことができず、命に関わるリスクになります。

特に高齢者は水分を控えてしまい、脱水症状を起こすケースも報告されています。
だからこそ「トイレ問題」は食料や水と同じく、災害時に最優先で考えるべき課題です。


災害時に水の配給を受けているが、トイレに行けない不安から水分を控えている高齢者のイラスト

寝たきりの人の排泄に起こることと備え

寝たきりの方は、自力でトイレに行けません。
そのため災害時には、以下のような困難が起こります。

  • トイレまでの移動ができない
  • 停電でポータブルトイレや照明が使えない
  • 介助者が疲弊して介護が滞る
  • 衛生管理が難しくなり、褥瘡や感染症のリスクが高まる

👉 これらを想定して、オムツ・ポータブルトイレ・防臭袋などを普段から備えておくことが大切です。


災害時のトイレ支援で、寝たきり高齢者にポータブルトイレを介助者が使用してもらっているイラスト

普段の介護での工夫については、在宅介護×トイレ支援|高齢者・認知症・寝たきりのケース別ガイド

在宅介護×トイレ支援|夜間・階段・臭い問題の工夫ガイド
在宅介護×トイレ支援|夜間・階段・臭い問題の工夫ガイド
在宅介護で大きな課題となるトイレ支援について解説。夜間の見守り、階段の移動、臭い対策まで、安心して介護できる工夫と具体的な支援方法をまとめました。

認知症の人が排泄で混乱しやすい理由と工夫

認知症の方にとって、トイレ環境の変化は大きなストレスになります。

  • トイレの場所が認識できない
  • 音や臭いで不安になる
  • 周囲の視線が気になる
  • 恥ずかしさから「行きたくない」と拒否する
災害に混乱した老人の絵

工夫の例

  • 床に色付きテープを貼って「トイレへの道」をわかりやすくする
  • ポータブルトイレに布カバーを掛け、家庭的な雰囲気にする
  • ラベンダーなど穏やかな香りで安心感を出す
  • 声かけは「一緒に行こうか」など、やさしく短く

災害時トイレ対策に必要な基本アイテム

  • 大人用オムツ(テープ式・パンツ式)
  • ポータブルトイレ or 簡易トイレ
  • 防臭袋(BOSなど)
  • 使い捨て手袋・防水マット
  • 流せるおしりふき・トイレットペーパー
  • アウトドア用ポップアップテント(オムツ交換用に有効)

👉 特にポップアップテントは「どこでオムツ交換するの?」という不安を解消してくれる強力な味方です。


目からうろこ!身近なもので代用する工夫

  • ゴミ袋+新聞紙 → 簡易トイレ
  • ラップ → 汚れ防止&使い捨てで洗濯不要
  • 子ども用オムツ替えシート → 防水マット代用
  • バスタオル → 敷物・目隠し・防寒にも使える万能布
  • ジッパー付き大型ビニール袋 → 水と洗剤を入れてシャカシャカ振れば簡易洗濯

👉 「高い物がないと無理」ではなく、「あるもので代用できる」視点が大切です。


避難所で安心できる排泄空間づくり

避難所のトイレは「公共的で落ち着かない」「行きにくい」と感じる人が多いです。
認知症や寝たきりの人にとっては特に大きなストレスになります。

  • 色テープで誘導ラインを作る
  • 段ボールや毛布で仕切りを作る
  • 「トイレです」と貼り紙を付けて安心感を与える
  • 介助者は声を短く・はっきり・やさしく
安心してトイレ出来る空間を準備するが不安そうな老人のイラスト

周囲に理解を伝える声かけの工夫

避難所は「知らない人同士が隣で過ごす空間」です。
だからこそ、周囲に理解を得るための一言が大切です。

  • 「認知症があって慣れない場所で混乱しやすいんです」
  • 「急に声を出すかもしれませんが、ご理解いただけると助かります」

👉 たった一言で周囲の誤解や不安が減り、空気が柔らかくなります。
介助者や本人の安心感にもつながります。


家で暮らす事が出来なくなった場合、オムツ交換はどこでする?

  • レジャーシート+毛布で簡易間仕切り
  • つっぱり棒+カーテンで空間を仕切る
  • 段ボールを立てて囲う
  • 大判タオルや雨がっぱを体に掛けて目隠し

👉 「テントがないから無理」ではなく、あるもので工夫することが大切です。

オムツを交換できる場所に来た老人と介護者のイラスト

災害に備えて準備しておきたいもの一覧

  • 防水マット
  • 使い捨て手袋
  • ビニール袋・新聞紙
  • 消臭スプレー

これを「緊急オムツ交換セット」として玄関に置いておくと安心です。


排泄ケアは「人としての尊厳」を守る行為

トイレは「ただの用足し」ではありません。
人としての尊厳を守る大切なケアです。

「大丈夫、一緒にやるから安心してね」と声をかけるだけで、本人にとっては大きな支えになります。

トイレ介助の女性に感謝しているイラスト
認知症 × 防災|避難所に必要な持ち物と防災準備チェックリスト
認知症 × 防災|避難所に必要な持ち物と防災準備チェックリスト
高齢者が災害時に避難する際に必要な持ち物を一覧で紹介。介護が必要な方や家族にも役立つチェックリスト付き。印刷や保存に便利なPDFもダウンロード可能です。

まとめ|「災害時トイレ支援」は家族で命と尊厳を守るケア

  • 災害時、介護が必要な人にとってトイレは最大の課題
  • 寝たきりも認知症も「備え」と「工夫」で安心できる
  • プライバシーと尊厳を守ることが最も大切

👉 家族の安心と尊厳を守るために、今からできる準備を始めましょう。


🌸著者の一言
阪神淡路大震災のとき、自宅でなんとか寝ることはできましたが、今振り返れば避難所に行くレベルだったと思います。当時は知識もなく、もっと大変な人がたくさんいたので「まだましだ」と感じていました。とはいえ、生活の中で最も深刻だったのはトイレです。幸い残っていた風呂の水で流せましたが、自分のことだけでも大変なのに、寝たきりや認知症の方がいたら…と思うと本当に厳しい状況だったと想像します。災害はいつ起きるかわかりません。だからこそ、準備や想像をしておくことが大切だと、この記事を書きながら改めて感じました。

🧓+🚨防災×介護まとめ|在宅支援・トイレ・高齢者の安心
🧓+🚨防災×介護まとめ|在宅支援・トイレ・高齢者の安心
高齢者や在宅介護を続ける家族に向けて、防災に役立つ情報をまとめました。避難準備や非常時の介護支援など、暮らしを守る実用記事を一覧で紹介します。

📚 出典

・内閣府「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」
https://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/pdf/2412hinanjo_toilet_guideline.pdf

・厚生労働省「災害時における健康管理について」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10600000-Daijinkanboukouseikagakuka/4b.pdf

⚠️ ご注意(2025年時点)

当サイトでは 介護・終活・防災・デジタル・個人サロン運営 などに関する情報を提供していますが、 法制度・手続き・サービス仕様は変更される場合があります。必ずご自身でも最新の公式情報をご確認いただき、 必要に応じて専門機関へご相談ください。

特に防災は 気象庁・内閣府 などの公式発表を、デジタルは Google・Microsoft など提供元の公式情報を、 手続きや保険は 各自治体・各保険会社 の公式サイトをご確認ください。

未来に残すノート
シェアする
さっちんをフォローする
タイトルとURLをコピーしました
介護・防災・終活をやさしく伝えるさっちんとチャット先生の筆者アイコン

介護福祉士として13年。防災や終活にも関心あり。
在宅ワークを目指して、パソコン奮闘中の「さっちん」です!
AIナビゲーターのチャット先生と一緒に、
暮らしや手続きの“わかりにくい”を“わかる”に変えていきます。

「とらみてーるむ」は、スペイン語の 「tramitar(トラミール)」=手続きする という言葉をもとに作った名前です。
制度のことも、暮らしの中のやり方も、“人生の手続き”としてわかりやすくお届けしていきます

プロフィールを見る