このブログは「家族との想いを守るサイト」です。
今回は「エンディングノートの書き方と始めるタイミング」について解説します。
※免責とご注意
本記事は公式情報をもとに、執筆者の経験や調査を加えてまとめています。法制度・サービス・仕様などは変更される場合があります。必ず最新の公式情報をご確認ください。
誰もが死に向かって生きています。
いつ、何が起こるかは誰にもわかりません。
年齢を重ねるにつれ、時間の流れが早く感じられるようになり、
「残された時間は限られている」と意識することが増えました。
だからこそ、元気なうちに家族が困らないよう準備することが大切です。
その一つが、自分の思いや希望を“最後の声”として残すこと。
私自身、普段から家族に要望を伝えるようにしています。
最近では「延命はしなくていいよ。痛みだけ取ってね」と話しました。
幸い、娘が看護師なので、そうした話も自然に受け入れてくれます(^^)。
ただ、言葉だけでは残せないことも多いのが現実です。
だからこそ、エンディングノートは早めに始めるのがおすすめです。
このページでは、
家族に向けた“最後の手紙”を書くために、
エンディングノートの書き方・始めるタイミングを、
防災・介護・デジタルの視点からわかりやすく解説していきます。
エンディングノートとは?その目的と意味
エンディングノートとは、自分の気持ちや希望、大切な情報を「人生の終わりに備えて」まとめておくノートです。
遺言書とは異なり、法的効力はありません。けれども残された家族が迷わず行動できるようにするための「安心のメモ帳」になります。また書くことで、自分の考えが整理できたり、家族とのコミュニケーションが深まったりする効果もあります。
突然の病気や事故、または高齢による判断力の低下など、
思いがけない場面で自分の意思が伝えられなくなったときに、
家族や周囲の人たちに「どうしてほしいか」を伝えるために役立ちます。

つまり、自分自身の安心のためでもあり、家族への思いやりの形でもあるんですね。

エンディングノートに書くべき内容とは?
エンディングノートには、「これを書かなきゃいけない」という決まりはありません。
でも、多くの人が書いている基本的な内容があります。
ここからは、項目ごとにやさしく紹介します。
🕰️ エンディングノートはいつから書くべき?
「エンディングノートはまだ早いかな…」と思っていませんか?
しかしながら、始めるタイミングは“思い立った今”がベストとも言われています。とはいえ、具体的にどんな状況の人が書き始めるべきなのか、例を見ていきましょう。
👵 60代に入ったら、そろそろ始め時
60代は、体力や生活の変化が出始める年代。退職や年金の手続き、持病の管理など、家族に伝えておきたいことも増えてきます。
「まだ元気だけど、何かあったときに困らせたくない」感じたなら、今がスタートのタイミングです。
🩺 持病がある方は早めの準備を
慢性疾患や通院している方は、医療や介護について希望を記しておくことが大切です。
たとえば「延命治療は希望しない」「この病院を信頼している」など。
こうした記録が、医療スタッフや家族にとって安心できる判断材料になります。
👪 子どもがいる家庭は“思いの引き継ぎ”に
未成年の子どもがいる方は、もしものときに家族が困らないようにしておくことが大切です。
保険のこと、預金、住まいのこと…将来の生活のヒントや思いを、自分の言葉で残すことができるツールになります。
🧓 高齢の親を介護している方も
「自分は元気だけど、親の介護で忙しい」という方もいるでしょう。
実はそれも、自分の準備を考える大きなきっかけになります。
親のことをきっかけにして、自分や配偶者のことも少しずつ書き留めておくと安心です。
いざという時に慌てずにすみます。
🧳 終活を意識し始めたら、今がチャンス
「終活ってなんとなく気になる」
「そろそろ片付けを始めようかな」――
そう思ったときが、エンディングノートのベストタイミングです。
書きながら自分の希望や価値観を整理できます。
それは日々の暮らしにも良い影響をもたらします。
書きながら自分の希望や価値観を整理できます。
それは日々の暮らしにも良い影響をもたらします。
エンディングノートに書くべきこと一覧|チェックリスト形式で紹介
基本情報
- まずは「自分のこと」をしっかり残しておくのが安心です。
- 名前・生年月日・住所・家族構成・連絡先・勤務先など、基本的なプロフィール情報を書いておきましょう。
- 万が一、急に誰かに対応をお願いすることになったときに役立ちます。
医療・介護に関すること
自分が倒れたとき、どんな医療を望むのか。
介護が必要になったとき、誰に頼りたいのか――。
元気なうちに書いておけば、いざというとき家族が判断しやすくなります
持病・服薬・かかりつけの病院
- 延命治療の希望
- 介護が必要になった場合の希望
財産や保険のこと
通帳、保険証券、不動産などの場所や内容は、本人しか知らないことも多いです。
情報がわからないと、家族は手続きに時間がかかってしまうことも。
- 保険・年金・預貯金・不動産・借金・ローン等
葬儀やお墓の希望
「こんな式にしたい」
「このお寺で眠りたい」――。
そうした希望がある場合は、ぜひ書き残しておきましょう。
逆に「質素にしてほしい」「形式にこだわらなくていい」という希望も大切です。
葬儀の連絡先や、喪主にしてほしい人の名前。
お墓や納骨の場所のことも書いておくと、家族の負担を減らせます。
- 宗派・形式・希望する連絡先
- お墓の場所や希望
その他(ペット、デジタル遺品、メッセージなど)
最近は、スマホやパソコン内の情報(=デジタル遺品)も大事な項目です。
SNSのログイン情報やネット銀行のことなど、わかる範囲で記しておきましょう。
また、大切な人へのメッセージを書くこともできます。
お世話になった人への感謝の言葉も自由に残せます。
こうした点が、エンディングノートの良さです。
- 大切な人へのメッセージ
- ペットのことや家の片付けについて

エンディングノートについては、**厚生労働省の公式資料「わたしの想いをつなぐノート」**としてPDFで公開されています。
👉 PDFを見る(厚生労働省)
このノートは、人生の最終段階に向けて“話し合い”のきっかけをつくることを目的としています。
家族や医療・介護職とのコミュニケーションにも活用されています。
👉 この記事でも、エンディングノートに書く内容の一部をご紹介しました。
より詳しく確認したい方には、項目ごとにチェックできる一覧記事もご用意しています。
気になる方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

エンディングノートと防災・介護とのつながり

エンディングノートは、「もしものとき」のために書くもの。
それは災害や介護が突然必要になったときにも当てはまります。
避難先や緊急連絡先、持病や薬の情報を書いておきましょう。
それがあれば、防災時や介護が必要になったときにも役立ちます。
家族が迷わず動けるようにする「備え」として活用しましょう。
まとめ:エンディングノートは「安心のメモ帳」
エンディングノートは、書いておくだけで家族への「思いやり」になります。
今すぐ全部を書かなくても、思いついたことから少しずつで大丈夫です。
人生の終わりに向けて…というより、「安心して生きていくための準備」として、気軽に始めてみてくださいね。

🌸著者の一言
誰もが、死に向かって生きています。
そう聞くと、少し重たく感じるかもしれません。
けれど、自分の生きてきた思いや大切な物、気になることは、誰にでもたくさんあるものです。私も、もし今亡くなったらと思うと、
「あれもこれも伝えておきたかったな」と感じます。だからこそ、家族に大事なことや思いをしっかり伝えたい。
そのために、エンディングノートを書きたいと思っています。

📚 出典
- 厚生労働省「わたしの想いをつなぐノート(宮崎市版)」PDFhttps://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000179013.pdf
- 福岡市「マイエンディングノート」公式ページhttps://www.city.fukuoka.lg.jp/fukushi/chiikihoken/health/00/04/myendingnote.html
- 奥出雲町「これからノート(私の伝えたいこと)」公式ページhttps://www.town.okuizumo.shimane.jp/www/contents/1648617880101/index.html

介護福祉士として13年。防災や終活にも関心あり。
在宅ワークを目指して、パソコン奮闘中の「さっちん」です!

