このブログは、大切な家族の笑顔を一緒に守っていくための場所です。 私が介護の現場で感じたことや、経験から学んだ「明日から無理なくできる備え」をお伝えしています。 今回は、「災害時に高齢者の方をどう支え、一緒に逃げるか」について、優しく紐解いていきましょう。
※免責とご注意
本記事は公式情報をもとに、執筆者の経験や調査を加えてまとめています。法制度・サービス・仕様などは変更される場合があります。必ず最新の公式情報をご確認ください。
※本記事の内容は 2025年6月時点の情報をもとにまとめています。
地震や水害などの災害では、高齢者は体力や持病、移動の難しさから避難が遅れがちです。
特に介護が必要な方は、準備や支援が整っていないと命の危険に直結します。
この記事では、介護現場や災害経験をふまえながら、避難準備と支援の具体的なポイントを紹介します。
高齢者にとって災害が危険な理由

まず「なぜ高齢者が弱い立場になるのか」を理解しておくことが大切です。
高齢者は、災害時に次のようなリスクが大きくなります。
- 体力の低下で歩行や階段の昇降が難しい
- 持病や服薬があり、普段通りの生活が崩れやすい
- トイレや段差など、避難所の環境に適応しづらい
避難に必要な持ち物リスト

持ち物リストは、すべての人に共通するものと、高齢者や介護が必要な方に特有のものとで分けて考えるのがポイントです。
避難時は“全部を持って出る”よりも、“最低限命を守るもの”を優先してください。
📦 最低限の持ち物(例)
・常備薬
・お薬手帳と保険証のコピー
・水・簡単な食料
・モバイルバッテリー
👵 介護・高齢者向け(あると安心なもの)
・介護用おしり拭きや防臭袋など、清潔を保つもの
・補聴器の電池、メガネなど日常で欠かせない物
・吸い飲みやスプーンなど、使い慣れた道具

全部一度に揃えるのは大変ですよね。まずは常備薬とお薬手帳のコピーだけでも、枕元に置いておくと安心ですよ!

🟦「持ち物の詳しい内容や在宅での備え方は、こちらの記事で紹介しています」

移動手段と介助の工夫

避難のときに「どう移動するか」は大きな課題です。
- 車いすや歩行器が使える避難経路を確認しておく
- 家族や近所で「誰が介助するか」を事前に話し合う
- 自治体の「福祉避難所」の場所を確認しておく
介助時の声かけとペース配分
災害という慣れない状況のなかでは、高齢者の方はどうしてもいつも以上に不安を感じ、体がこわばってしまいがちです。 周りが慌てていると、つい「急がなきゃ!」と無理をして、転倒してしまうリスクも高まります。
だからこそ、介助するご家族は**「ゆっくり、安全に、そして優しく声をかけながら」**ということを、一番に大切にしてあげてくださいね。
たとえば、こんな風に声をかけてみるのはいかがでしょうか。
- 「ここに小さな段差がありますよ。一歩ずつ、ゆっくりいきましょうね」
- 「もう少しで出口が見えますよ。焦らなくて大丈夫、休みながら進みましょう」

避難のときは、つい「早く!」と言いたくなってしまいますよね。でも、短く明るい声かけが、何よりの「心のブレーキ」になって、安全な避難につながるんですよ。
歩くスピードは、介助する側ではなく、あくまで「ご本人の歩幅とペース」に合わせてあげてください。 後ろから支えるときも、グイッと腕を引っ張るのではなく、体の重心にそっと寄り添うように支えてあげると、お互いにふらつかず安心です。

私も現場で経験があるのですが、介助者が深呼吸して笑顔で話しかけるだけで、高齢者の方の表情がパッと和らぐんです。「一緒にいるから大丈夫」という気持ち、きっと伝わりますよ。
避難所での生活支援
避難所は多くの人が集まる場所ですが、高齢者の方にとっては、いつもの自宅とは違う環境が大きな負担になることもあります。 すべてを完璧にするのは難しいかもしれませんが、ほんの少しの工夫で、過ごしやすさはぐっと変わります。
- 移動の負担を減らす場所選び できるだけトイレに近く、段差の少ない場所を確保できるように周囲へ相談してみましょう。
- 「転倒」を防ぐ環境づくり 慣れない場所では足元が不安になりがちです。寝る場所はできるだけ段差をなくし、低めに整えてあげると安心です。
- 食事のちょっとした配慮 避難所の食事は、高齢者の方には少し硬い場合もあります。「食べやすいように細かく刻む」「少し温める」といった、いつもの習慣に合わせた工夫を周りと協力して行いましょう。

避難所での生活を前もってイメージしておくだけで、いざという時の落ち着きが違います。「困ったときはこう伝えよう」と決めておくだけでも、心が少し軽くなりますよ。
避難所では、若い人と同じ環境で過ごすのは難しい場合があります。
- トイレまでの距離や段差を確認
- 寝る場所はできるだけ低めにして転倒を防ぐ
- 食事は「やわらかいもの」「刻み食」などが必要になる場合もありますので「とろみ粉」等、用意しておくと安心です。

避難のシミュレーションをしておくことが大切ですよね。
心のケアと安心できる空間づくり

避難所では、お体のケアと同じくらい、実は「心のケア」が大切です。 慣れ親しんだ家を離れ、音や明かり、人の気配が絶えない場所で過ごすのは、想像以上に疲れるものですよね。 不安や孤独を感じているご家族が、少しでも「ここにいていいんだ」とホッとできるような、居場所を作ってあげましょう。
- パーソナルスペースを確保する 仕切りや毛布を使って、周囲の視線を遮るだけでも、心は落ち着きを取り戻します。
- 日常の「リズム」を大切に 毎日同じ時間に声をかけたり、決まった時間に少し体を動かしたり。そんな日常の繰り返しが、心の安定につながります。
- 「なじみの物」をそばに置く お気に入りの写真や、使い慣れた小物。そんな小さな「自分の物」がそばにあるだけで、人は驚くほど安心できるものです。

施設で働いていた時も、「自分の写真があるだけで、夜が怖くなくなった」とおっしゃる方がいらっしゃいました。避難所という不自由な場所だからこそ、そんな「小さな安心」が、一番の心の薬になるんです。
地域や家族の支援体制を整える
高齢者の方の避難は、ご家族の力だけではどうしても限界があるものです。 だからこそ、「周りを頼ること」も、大切な備えのひとつだと考えてみてください。 地域には、あなたとご家族を支えてくれる仕組みがちゃんとあります。
- 自治体の「要援護者名簿」に登録する 災害時に支援が必要な方として登録しておくことで、地域のサポートが届きやすくなります。
- 普段からの「顔の見える関係」づくり 民生委員さんや自治会の方と、挨拶ついでに少しお話ししておくだけでも、いざという時の安心感が違います。
- 「助けて」と言い合える仕組み 「もしもの時は、声をかけてもらえますか?」と近所の方に伝えておく。そんな日常の小さなやり取りが、命を守るバトンになります。

ひとりで背負い込みすぎないでくださいね。地域の制度や周りの方の力も借りて、「みんなで助け合える環境」を今のうちから耕しておきましょう。
まとめ
高齢者の方にとって、災害時の避難には「体力」や「移動」など、いくつかの壁があるのは事実です。 でも、その壁を一緒に乗り越えるために、事前の持ち物や、移動の計画、そして地域とのつながりがあります。
命を守るための準備は、決して特別なことではありません。 今日、ご家族と「もしもの時はどうしようか」と、お茶を飲みながらお話しする。そんな日常の小さな一歩から、すべては始まります。
命を守る準備は、日常の小さな工夫から始まります。
🌸著者の一言
介護の現場で何より大切にしているのは、声のかけ方ひとつが生む「安心感」です。 それは、一緒に暮らすご家族にとっても同じ。 「完璧な準備」ができなくても大丈夫です。まずは「一緒に逃げようね」という約束から始めてみませんか。その優しい気持ちが、何よりの防災になるはずですよ。

このテーマは「在宅介護×防災」「チェックリスト記事」とつながっています。
以下の図は、行動編・準備編・資料編の関係を示したものです。
避難支援から在宅防災、そしてチェックリスト記事へのつながりを示した図です。
それぞれの記事では、避難行動の具体例・在宅防災の工夫・備えのチェック項目を詳しく紹介しています。
以下のリンクから続けて読むことができます。
📌 出典
- 消防庁「避難行動要支援者の避難行動支援に関すること」 https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/yoshiensha.html
- 神戸市「避難所 ‐ 福祉避難所について」 https://www.city.kobe.lg.jp/a70034/bosai/prevention/evacuation.html
- 内閣府「災害時要援護者対策」制度の概要ページ https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/youengosya/
- 兵庫県「福祉避難所運営・訓練マニュアル」PDF資料 https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk42/documents/hukushihinanjo_zenpen.pdf
ズボラで何も考えてこなかった私が、「このままじゃダメかも」と気づいて動き始めた記録を書いています。
介護福祉士として13年働いてきましたが、自分の生活は何も整っていませんでした。
在宅で収入を得ること、後悔しないために残すこと。
失敗しながら試してきたことを、正直に残しています。
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※本記事は2025年6月時点で確認した情報をもとにしています。


