災害時、在宅介護で注意すべきポイントと備えのコツ
高齢者や要介護者と暮らす家庭にとって、災害時の備えは命に関わる重要な課題です。特に在宅介護では、停電や断水、避難が難しい状況に備えておく必要があります。この記事では、在宅介護における災害対策のポイントと、実践的な備えのコツをわかりやすくご紹介します。
医療・介護記録を常にまとめておく

私の祖母が要介護状態だったとき、主治医の連絡先や服薬内容を書いた紙を冷蔵庫に貼っていたことがありました。災害で通信が止まった時も、その紙のおかげで訪問看護師が適切な対応をしてくれました。
要介護者の服薬情報・既往歴・主治医の連絡先などは、紙にまとめて防水ファイルに入れておくと安心です。
介護認定の情報やケアプランの写しも備えておきましょう。
電源確保と非常用電源の備えは必須

一度、台風で半日停電した時に、母が使っていたエアマットが動かなくなり困ったことがありました。それ以来、我が家ではポータブル電源を用意しています。
電動ベッド・吸引器・エアマット・呼吸器などを使っている場合は、ポータブル電源や電池式機器の準備が重要です。
ソーラーチャージャーやモバイルバッテリーも役立ちます。
食事・水分・トイレの確保

以前、断水が数日続いた時に、介護食の備蓄が少なくてヒヤッとしました。それからはレトルトの介護食や経口補水液を常備するようにしています。
介護食やミキサー食の長期保存食、とろみ付き飲料・経口補水液などを備蓄しましょう。
ポータブルトイレ・尿取りパッド・凝固剤も忘れずに。
日頃からの「もしも」に備えた声かけと練習

認知症の祖父には、「避難するよ」と急に言っても混乱してしまいます。普段から簡単なルールを繰り返し伝えるようにしています。
避難の流れや持ち出しリストを、介護を受ける人と一緒に確認しておくことが大切です。
認知症の方には、ルールの視覚化や定期的な声かけが有効です。
他の人の体験談:実家のこと、気にはなってたけど…
私はまだ親の介護をしているわけではありませんが、数年前の大雨で実家の地域が避難指示の対象になったとき、「もし今、介護が必要な状態だったらどうしてたんだろう?」とゾッとしました。
母も高齢になり、階段の上り下りがつらいと言い出した頃で、実際に避難が必要になったら、誰がどうやって連れていくんだろう…と想像もつかず。
その日以来、私は少しずつ「高齢者の防災」について調べ始めました。実際に介護はしていなくても、「元気なうちから備えておく」ことって、親にも自分にも大事なことなんだなと思うようになりました。
まとめ
災害対策は、「そのうちやろう」ではなく「今すぐやる」ことが命を守ります。
在宅介護のご家庭では、日頃からできることを少しずつ始めましょう。
大切な家族の命と安心を守るために、今日から備えてみませんか?

プロフィール
こんにちは。
私は現在、障害者施設で介護福祉士として勤務しています。
日々ご利用者さまの笑顔や安心のお手伝いができることにやりがいを感じています。
家は海沿いにあり、自然災害の怖さを身近に感じてきました。
そのため、防災への意識はとても高く、いざという時に備えることの大切さを強く思っています。
また、身近な人にもしものことが起きた時、慌てずに動けるように、日頃から準備や心構えを持つように心がけています。
最近は「自分のこれから」も考え始め、少しずつ終活にも目を向けています。
このサイトでは、同じように備えや介護・終活について気になる方のお役に立てる情報を、わかりやすく発信していきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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