地震や台風などの災害により、自宅に住み続けることが困難になり、やむを得ず引越しをするケースは少なくありません。
そんなときに忘れてはならないのが、さまざまな「手続き」です。
そこで、本記事では、災害後に引越す際に必要な手続きを、できるだけわかりやすく一覧形式でまとめました。
「どこに、何を、いつまでに申請すればいいの?」そんな不安に寄り添いながら、実際の市役所対応経験をもとに、丁寧に解説します。
住民票の異動手続き(転出・転入届)

引越しの基本は、まず住民票の手続きから。災害による引越しでも、通常と同じく「転出届」→「転入届」の順に進めます。
- 転出届:元の自治体に提出。提出期限は原則として引越し前14日以内。
- 転入届:新しい自治体に提出。引越し後14日以内が目安。
- 持ち物:本人確認書類、マイナンバーカード、印鑑(自治体により異なる)
※罹災証明書があると、手数料の免除や特例が受けられることもあります。
郵便物の転送手続き
災害後のバタバタで忘れがちなのが、郵便の転送手続き。
- 手続き方法:このようにして、郵便物の転送も忘れずに進めましょう。手続き方法は、郵便局窓口またはWeb(e転居)から選べます。
- 必要なもの:本人確認書類、印鑑(窓口の場合)
- 転送期間:申請日から1年間
災害による避難先にも郵便が届くよう、なるべく早めに手続きを。
ライフライン(電気・ガス・水道)の解約・開始
電気・ガス・水道は、旧住所での「解約」と新住所での「開始」の両方が必要です。
- 電気・ガス:各会社に電話またはWebで連絡。立会いが必要な場合あり。
- 水道:市町村の水道局へ連絡。オンライン申請可能な地域もあり。
特にガスの開始時には「開栓作業」と安全確認が必要になるため、早めの予約が安心です。
インターネット・電話・NHKなどの住所変更
忘れがちですが、インターネットや固定電話、NHKの住所変更も必要です。
- インターネット:プロバイダまたは通信会社に連絡
- 固定電話:NTTなどに連絡し、移転工事が必要な場合も
- NHK:Webまたは電話で住所変更可能。受信料免除の制度もチェック
「どうせ見てないからいいや」では済まない場合も。トラブル防止のためにも手続きを忘れずに。
健康保険・介護保険・国民年金の住所変更
引越し先の自治体に応じて、以下の保険関係の住所変更も必要になります。
- 健康保険(国保):新しい自治体での加入手続きが必要
- 介護保険:要介護認定を受けている方は、新しい市区町村での手続きが必要
- 国民年金:年金事務所またはマイナポータルで住所変更可
特に高齢者世帯や要介護者がいる家庭では、介護サービスの継続手続きもお忘れなく。
子どもがいる場合の学校・保育園の転校手続き
お子さんがいる場合、学校や保育園の手続きも重要です。
- 公立小中学校:教育委員会に問い合わせ、指定校の案内を受ける
- 保育園・幼稚園:引越し先の自治体で申請手続きが必要
一時的な避難先の場合は、仮入園や仮入学の相談もできます。
車・バイクの登録変更
車やバイクを所有している場合は、車庫証明や住所変更もお忘れなく。
- 運転免許証:警察署や運転免許センターで住所変更
- 車検証:運輸支局で登録変更(管轄が変わる場合)
- 自動車税の変更:都道府県税事務所に届け出
災害による被害を受けた車両については、減免措置が受けられるケースもあります。
その他チェックリスト 災害後 引越し 手続き
- 銀行・クレジットカードの住所変更
- 携帯電話・通販サイトの住所変更
- ペット登録(市区町村へ届け出)
- 罹災証明書の提出で各種控除や免除の申請
「気づいたら住所が旧居のままだった…」とならないように、できるだけ一覧でチェックしながら進めましょう。
まとめ|災害後 引越し 手続き は落ち着いて
災害後の引越しは、心身ともに大きな負担がかかる出来事です。
だからこそ、できるだけ早く、落ち着いて手続きを済ませることで、少しでも安心した新生活が始められます。
本記事が、あなたやあなたの大切な人の「災害後の引越し手続き」の一助になれば幸いです。

プロフィール
こんにちは。
私は現在、障害者施設で介護福祉士として勤務しています。
日々ご利用者さまの笑顔や安心のお手伝いができることにやりがいを感じています。
家は海沿いにあり、自然災害の怖さを身近に感じてきました。
そのため、防災への意識はとても高く、いざという時に備えることの大切さを強く思っています。
また、身近な人にもしものことが起きた時、慌てずに動けるように、日頃から準備や心構えを持つように心がけています。
最近は「自分のこれから」も考え始め、少しずつ終活にも目を向けています。
このサイトでは、同じように備えや介護・終活について気になる方のお役に立てる情報を、わかりやすく発信していきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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